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    みなさま、この間のゴールデンウィークはどのように過ごされたでしょうか。

    この記事では、ゴールデンウィークが始まる2日前、自身のスマートフォン(以下、スマホ)に起きた悲劇についてご紹介できればと思います。

    スマホは突然壊れる

    その日の夜、スマホでYouTubeを楽しんでいたところ、突然画面が真っ暗になるという事件が起こりました。

    何度か電源ボタンを押してみましたが、画面は暗いままうんともすんとも言いません。非常に嫌な予感がしましたが、「ここは焦ってはだめだ」と自分に言い聞かせ、しばらくスマホを充電したまま放置することにしました。

    1時間後、「ついてくれ」と祈りながら再び電源ボタンを押してみましたが、画面は非情にも真っ暗なままでした。

    ここでようやく、自分のスマホは壊れたのだと認めるに至ったのです。スマホが壊れるのって、突然ですね。

    2段階認証の罠

    次に、スマホの修理に向けた行動をとることにしました。私のスマホは、某通信キャリアが提供する格安プランを契約しているため、店舗に駆け込んでも対応してくれません。

    その代わり会員サイトから修理の依頼をするのですが、ここで問題が発生しました(タブレットやノートPCが手元にあったため、通信できる端末はあります)。

    スマホを修理するためには会員サイトにログインする必要があります。ログインの際は2段階認証が必要で、2段階目の認証としてSMSに届く認証コードが必要です。

    しかし、スマホが壊れているため、SMSが届いたとしてもコードの確認ができません。会員サイトにログインできないため修理依頼ができず、スマホは壊れたままです。

    スマホを修理するためには会員サイトにログインする必要が・・・(以下同様)。

    という、ある意味無限ループのような状態に陥ってしまったのです。

    こちらを図にしてみると以下のようになります。


    ①〜③の繰り返しが永遠に終了しない、無限ループのような状態になってしまった。

    無限ループとは?

    プログラムでいう無限ループとは、繰り返し処理(ループ)が終了しない状態のことをいいます。繰り返し処理内に終了(中断)条件が記述されていなかったり、繰り返し条件に間違いがあったりする場合に発生します。

    たとえば次のようなPythonのプログラムです。

    ​​num = 0
    while True:
        print(num)
        num = num + 1

    このコードを実行すると、「0 1 2 3・・・」と数字が出力され続け、永遠に終了することはありません。

    Pythonにおいてwhile文は、その後ろに続く条件式がTrueの間だけ繰り返しを行うのですが、「while True」としてしまったために処理が終了しないのです。

    ちなみにこの事象を解消するには、「while True」ではなく「while num < 10」のように条件式を変更するか、break文を使って中断条件を入れる必要があります。

    スマホのない1日

    さて、話は戻ります。

    その日結局解決策が思いつかなかった私は、翌日はスマホなしで1日を過ごすことになりましたが、案の定不便の連続でした。

    ここで、その日自分が「不便だ」「苦痛だ」と思ったことを列挙してみたいと思います。

    1. 定期券が使えない
    2. いつもの支払い方法(キャッシュレス決済)が使えない
    3. 誰かとすぐに連絡がとれない不安感がある
    4. 音楽が聴けない
    5. 電子書籍が読めない
    6. 電車の中、お店の中ですることがない
    7. スマホを使っている人が羨ましく思えてくる(電車でスマホ2台持ちの人がたまたま目の前に座っていた)

    支払いについては現金やクレジットカードで代替がききますが、特に辛かったのが「スマホがないと手持ち無沙汰になる」ということです。

    例えば通勤のための往復の電車では、いつもは音楽を聞きながら電子書籍を読んだり、ゲームをしたりして時間を潰していますが、スマホがないためすることがありません。しかたがないのでぼーっと車窓を眺めていたのですが、ふと視線を下に落とすと、あろうことかスマホ2台を両手に持ち華麗に操作している方が座っていました。

    偶然とはいえ、流石に「1台分けてくれないかな」と思ってしまいました。

    また、誰かとすぐに連絡が取れない状況にあることも不安でした。SNSやニュースサイトが見られないことも、なんとも言えない不安感があります。自分はスマホを通じて世界と繋がっていたのだな、と痛感することになりました。

    こうしてスマホなしで1日過ごしてみると、支払い、勉強、娯楽など、生活の大部分をスマホに頼り切っていることがわかりました。この生活が良いのか悪いのかはまた別の問題ですが、スマホが使えなくなると途端にその恩恵を受けられなくなることは、デメリットの1つといってよいでしょう。

    奇跡が起こる

    会員サイトにログインすらできず、本格的に不安になってきた故障翌日の夜、奇跡が起きました。

    壊れたと思って放置していたスマホを操作してみると、なんと画面がついたのです! 暫くいろいろと操作してみましたが、画面のオン・オフは正常にできますし、アプリも問題なく動きます。

    なぜ1日放置したらスマホが直ったのかは未だに不明ですが、もしかしたら、なんらかの高負荷がかかり、画面がフリーズしたような状態だったのかもしれません。原因がわからないのは気持ちが悪いですが、とにかく、スマホが直って本当によかったです。

    終わりに

    スマホが直ったあと、ふと会員サイトのログイン画面をみると、「SMSでの2段階認証ができない場合の電話窓口」の情報が小さく添えられていることに気がつきました。当時は焦っていたため見逃していたのですが、自分のような状態が起こり得ることは、一応キャリア側も把握しているようです。

    何かあった場合に店舗にスマホを持ち込めないリスクはプラン契約時に了承していましたが、実際に緊急事態を体験してみると予想以上に不便さを感じました。とはいえ、格安プランの料金の安さはとても魅力的ですし、悩ましいところですね。

    たった1日だけのスマホの故障でしたが、スマホの便利さ、格安プランのデメリット、2段階認証ができなくなるという盲点(?)など、色々なことを学べました。また、すぐに直ったおかげでゴールデンウィークを問題なく楽しむことができたのもよかったです。もし本当に故障していた場合、スマホなしでゴールデンウィークを過ごすことになっていたところでした。

    スマホは突然壊れるものです。そうなったときに自分のように詰んだり慌てたりしないためにも、もし皆さんのお持ちのスマホが使えなくなった場合、どのような事態が起こり得るか、シミュレーションしてみるとよいかもしれません。