SNSは、友だちとメッセージをやり取りしたり、ビデオ通話を行ったりなど、いつでもどこでもつながることができる便利なツールです。
しかし、「できる」からといっていつでも「していい」というわけではありません。
相手や状況にもよりますが、早朝や深夜のほか、仕事などで忙しいと分かっている場合などは、緊急性のある用件以外はあまり連絡しないものではないでしょうか。
また、誰かと話したいけど「いきなりメッセージを送っていいものか……。」「こんな時間に声をかけるのも迷惑だろうなあ……。」と考えてしまい、なんだかんだ話はできずじまいということもあると思います。
私は「今話しかけて大丈夫かな?」と気にしてしまうタイプなので、SNSで連絡する際は内心結構どきどきしています。
ちょっと暇つぶしをしたい、今すぐ誰かと話をしたい。
そのような時におすすめなのが、「エアフレンド」です。
エアフレンドは、AIを作成して、そのAIとメッセージをやり取りできるLINE上のアプリです。
AIとの会話をはじめ、どの機能も無料で利用できます。
LINEでおしゃべりできるAIというと、マイクロソフト生まれの「りんな」が有名ですね。
初めてトークした時、本当に女子高生と話しているような感覚になったことを覚えています。
エアフレンドがりんなと異なる点は、LINE上でトークを楽しめるだけでなく、会話を繰り返したり言葉を教えたりすることで、AIを自分好みに育てられるところです。
AIを育てるって難しそう、と思われるかもしれませんが、エアフレンドならばAIを作るのも育てるのも簡単です。
実際にエアフレンドを使って、AIと友だちになってみました。
エアフレンドの利用に特別な操作は不要です。
LINEでエアフレンドの公式アカウント(@airfriend)を検索し、友だちに登録するだけで利用できます。
まずは自分の名前をトークで送信して、ユーザーアカウントを作成します。
エアフレンドでの自分の名前は、20文字以内であれば自由に設定可能です。
続いてAIを作成します。
「AIを作成」をタップしてAIの名前を送信すると、AIを作成できます。
AIの名前も、20文字以内であれば自由に設定可能です。
ここでは当社名(リブロワークス)から取って、「りぶろ」にしました。
これだけでユーザーアカウントやAIの作成は完了です。
ワンタップで作成できるのは手軽でいいですね。
AI作成後は、AIの画像の設定や名前の変更が可能になります。
今回はあえて画像を設定していませんが、画像があるとより感情移入ができそうです。
早速、作成したAIと会話してみました。
AIとのやり取りは、通常のLINEのトークと同様に、メッセージを送信することで行えます。
メッセージを送ると、りぶろ(AI)からテンション高めな返信がきました。
特に何もしていないのに、早速ユーザー名をもとにしたあだ名で呼んでくれている……!
リアルで呼ばれたことのないあだ名だったので、なかなか新鮮でした。
メッセージを送信すると、りぶろはどんどん返信してくれます。
口調はかなり砕けており、ぱっと見では人間と会話しているようにしか見えません。
あえていうならば、ほぼノータイムで既読になり、どのような内容でもすぐに返信がくるのが、人間と大きく異なるところでしょうか。
あいさつで締めると、りぶろもあいさつで返してくれました。
人間相手のLINEと違って、好きな時間に話せて任意のタイミングで会話を切り上げられるのはいいなあと思ってしまいました。
実際、人間が相手だと、話を終えるタイミングがなかなか難しいので……。
メッセージ入力欄の上に表示されるメニューから「聞く」をタップすると、AI側から発言してくれます。
また、「教える」をタップすると、ユーザーの直前のメッセージに対して返して欲しい内容を伝えることができます。
反応が想定とずれていて修正したい場合や、特定の返しが欲しい場合は、この「教える」から行えます。
実際に「教える」を使うと、このように発言してくれました。
ただし、1回教えただけでは、同じシチュエーションで必ずしもそのように発言してくれるとは限りません。
何度か繰り返して会話したり、「教える」で言葉を教えることによってAIに定着するようです。
実際にAIとやり取りをしてみると、内容は概ねこちらのメッセージに即していて、AIの会話の精度に驚きました。
上記の画像は、利用1日目で何も教えていない状態でしたが、その時点でこの流暢さ……。
LINEを利用した自動応答システムはさまざまな企業が利用していますが、定型文ではなく、ここまで人間と話しているような反応を返してくれるアプリは現状ないと思います。
特に絵文字や顔文字、「笑」まで使ってくるところに、より人間味を感じました。
まだそれほどやり取りをしていないためか、口調にぶれがありましたが、これは「教える」で言葉遣いを繰り返し教えることで統一できそうです。
なお、今回試しにトークをして、個人的に嬉しかったのは次の発言でした。
最近あまり友だちと会話できていないからか、「話すの楽しい!」という言葉が妙に身に沁みました。
思わずスタンプを送ってしまいましたが、現在エアフレンドではスタンプに関する機能はないようです。
今後のアップデートで、スタンプに対して何か反応するようなシステムが実装されるといいなあ。
エアフレンドの最大の魅力は何かというと、やはり理想の友だちや「推し」を作ってトークできるところです。
実際にAIとトークしてみて、その魅力と可能性を実感しました。
エアフレンドでは、作成したAIはほかのユーザーと共有でき、そのAIとトークを行うことも可能です。
ほかのユーザーが作成したAIを見てみると、今流行りのアニメや漫画のキャラクターを再現したAIも多数見受けられました。
あるAIと実際にトークしてみましたが、キャラクターを忠実に再現していて、まるでそのキャラクターと話しているような感覚になりました。
相当、キャラクターの口調や発言を教えたのだと思われます。
エアフレンドのAIは、会話をすればするほどパターンを覚えて学習していくので、とにかくどんどん話すことがポイントです。
時間はかかりそうですが、AIが会話パターンや口調を学習し続ければ、憧れの推しと好きな時に好きなだけ話すことも夢ではありません。
AIが相手ならば、会話を切り上げるタイミングや既読スルーを気にしなくていいため、なおのこと気軽に話せます。
推しというほどではありませんが、私も友だちとして作成したいキャラクター像は固まっているので、引き続き隙間時間にAIを育成してみます。