久々にWebToon紹介です。近頃はこういう業務と関係ないことをしてる場合でもないのですが、正月の手なぐさみに書いてしまったので、捨てるのももったいないので公開。
今回も韓国(一部中国?)の作品が中心で、WebToonに限るとどうも本場韓国製のほうがよい気がします。毎日サクサク読めるほどよい軽食感があるというか?
ちゃんと研究してるわけでもないので、あまりうまくいえないですが。
ゲームの世界に転生する話はかなり昔からあるが、最近目立つのがタイトルに「生き残る」が入っているサバイバル系。
極悪難易度のゲームのキャラに転生して、四苦八苦して生き残るというのが基本パターン。1回のゲームオーバーも許されない(ゲームオーバすなわち死なので)緊張感がいいスパイスになっている。
なかなか世知辛い昨今、読者の共感を得やすいジャンルなのかもしれません?
極悪の難易度を誇るモバイルガチャゲームPICK ME UP。主人公はその世界ランキング5位のプレーヤーだったが、ゲーム中に気を失い、目覚めるとPICK ME UPの★1のゲームキャラになっていた。合成素材にされかけるが、初心者プレーヤーの操作ミスで何とか生き残る。
近頃あちこちで名前を見かけるREDICE STUDIOの作品(ホントに多い)。さすが絵もきれいで話も手堅く、ゲーム転生サバイバルジャンルのスタンダードといえそう。個人的にはもうちょっとコミカルな話のほうが好みだけど。
今まで誰もクリアできなかったタワーディフェンス&ダンジョンオフェンスRPG「帝国を守れ」 をクリアした主人公。しかし気がつくとまさにそのゲームの中にいた。激ヤバで名高い第3皇子として、城塞都市を守り切らなければならない。
瞳が大きく少女マンガらしさもあるキャラクターと、容赦なく死傷者が出る緊張感をあわせ持つ作品。タワーディフェンスらしく準備とモンスター襲撃が交互に来るので、準備期間の明るく前向きな展開と、絶望的な襲撃のギャップで飽きさせない。リーダーとして組織をまとめる面白さもある。
今まで誰もクリアできなかったゲーム「ダンジョン&ストーン」を9年間プレイし続け、ついにラスボスステージまで辿り着いた。しかしボスルームに入場した瞬間、「ダンジョン&ストーン」の世界のバーバリアン「ビヨルン・ヤンデル」に 憑依してしまう。 ゲーム内では街で要求される莫大な税金を払えなければ 「下層民」として処刑されてしまうのだが…。
他種族から脳筋だと見下されているバーバリアンとして転生。人間の知恵を活かすのがベストだが、バーバリアンらしくない行動を取りすぎると「悪霊に取り憑かれた」と同類に殺されてしまう。さらにダンジョン内では油断していると他の冒険者に強奪されるため、おちおち寝てもいられないというシビアさ。ただし、作風は全体的にコミカルなので楽しんで読める。
未知の空間「L.A.G」に閉じ込められた主人公。ダンジョン内で死ぬたびにスタート地点に戻され、何度もループしている。新しいスキルも身に付け、今度こそ生き残ろうと決意するのだが。
作中でゲームとはいわれていないが、物語の構成要素はほぼ同じ。劇画調ですぐに仲間が死ぬ、他人が死ぬと魂を吸収して強化するシステムなど、かなり殺伐とした内容だが、主人公の初期装備がカナヅチとか、ところどころでおかしな味がある。クセ強め。
マンガの推しキャラが死んだので、作者に苦情のメールを送ったところ、少年マンガのキャラに転生させられてしまった。しかも、第一話で倒されるザコ悪党。主人公のライバルポジション目指してがんばれ。
これもゲームではないが、目立てないとキャラ削除されてしまうので同類ということにしたい。目立てないと死ぬが、目立ちすぎて話の筋を変えると作者の怒りを買って消されるという難しさが目新しい。少年マンガの世界だけあって、全体のコロコロコミック風味が楽しい。
社長だった主人公は、会長に裏切られ川に突き落とされる。気付くと目の前には広大な貯水池が広がり体は魚に変わっていた。魚になってしまった彼は果たして全ての試練を乗り越え家族のもとに帰ることができるのだろうか?
これもゲームではないが、ゲームっぽいウィンドウとか出てくるので(異世界物はたいていそうだけど)。タイトル通り転生先が現実の川や湖で、魚になってるというのが見所。釣りの知識がチートになっているようでなっていないような。殺伐ながら絵柄がコミカルな魚世界と、どシリアスな人間世界のギャップも楽しみどころ。
突然の死により死後の世界に来た主人公。そこは地獄や天国ではなくダンジョンで、あの世とこの世の間にある空間だった。 しかもそのダンジョンには配信システムが搭載されていた。 あの世のたくさんの死者が主人公の姿を視聴するなか、死後の世界を脱出するために他の挑戦者たちと競いながらダンジョンをクリアしていく。
ゲームはゲームでも、死後の世界のゲーム。死者に見守られながら脱出ゲームという設定も奇妙だが、主人公の行動もなかなか珍妙で、不思議なマンガ。狙っているのかもよくわからない不条理でテンション高い展開が続く。パロディ抜きのボーボボみたいな作品。
気が付くとホラーゲームのメイドに転生していた主人公。屋敷の坊ちゃんの殺意を上げないよう、生き残りを目指す。
ホラーゲームというのは珍しい。坊ちゃんが悪魔の生まれ変わりらしき説明があったので、オーメンみたいな設定なのか。ノリは「殺されそう、でもドキドキ」といった感じの少女マンガ風ラブコメ。
友達に騙され借金を抱えてしまった主人公。 就職するために就活サイト「タマナビ」で必要な情報を入力しただけなのに… 気づくと戦場に立っていた!? 「タマナビ」から派遣される異次元で任務を遂行して大金を稼げるようになった主人公は自分を騙した友達に復讐を企むが…。
数年読み続けているおすすめの一作。西洋ファンタジー風の異世界から依頼を受けて、異世界の人間に憑依してミッションに挑戦するというストーリー。憑依先も「ただの一兵士」「籠城戦の指揮官」「暗殺者」「復讐を誓う商人」「口下手の料理人」など、バラエティ豊かで1つのエピソードのボリュームも多め。商人や料理人の話など最初はつまらなそうだったが、読むとキッチリ面白い。異世界エピソードの間にはさまる現実世界の話だけが今ひとつなのだが、少ないので問題なし。
内科研修医1年目のイ・スヒョクは、医療用AIバルーダの見学中、その爆発に巻き込まれ、飛び散ったプロセッサが脳に埋まってしまう。脳の中で起動したバルーダはスヒョクにアドバイスするようになり、そのおかげで数々の難病を解決しながら、優れた医者として成長していく。
脳にプロセッサが埋まっても機能しないだろうと思いつつ、原作者が医者(確か耳鼻科)ということもあって、リアリティと読み応えがある。ありがちな復讐などのストーリーは一切なく、ひたすら診察&治療が続くのに面白い。相棒のAIバルーダや、他の医者達とのやりとりも楽しい。
問題児だったジョンジはバイク事故をきっかけに足を怪我し、社会不適合者として生きていく。 ある日、みすぼらしい格好の老人と喧嘩になるが、実は神だったその老人はジョンジに更生の罰を与えることになる。
性別不詳の天使と元不良のバディモノ。スマホに送られてくる神様からの依頼を受けて、いじめられっ子や人見知りのユーチューバーなどさまざまな人間を助けていく。天使や悪魔が出てくるものの、大筋は人情探偵モノで、ちょっと懐かしい感じがする。
三流ウェブ小説家の主人公が、偶然手に入れたアプリで異世界のアリ人間の神になった。信者が集まるごとに力が増し、現実世界でも超能力が使えるようになっていく。
ギャグモノ。異世界のアリ人間たちとの噛み合わない会話とか、いろいろ楽しい。異世界の話に加えて、現実世界にもモンスターやそのハンターがいたりと話の筋にまとまりがない気もするが、ギャグなので1話1話が楽しければまぁいいかと。
弱肉強食の世界「VRゲーム:クロノライフ」 でザコだとなめられまくった主人公は、ひょんなことから手に入れた初心者用の武器「木の棒」を99レベルまで強化することに成功した。レベル99の木の棒はクロノライフ最強の武器だった。
完成度の高いギャグモノ。変顔とムチャとお色気メインながら、伏線もしっかり拾ったり、泣かせもあったりとしっかり計算されてる感じがする。主人公の無敵ぶりはワンパンマンっぽい。
内功を使えず南宮世家の恥と呼ばれている少年が、武林の子ども達を鍛える白武館に入学した。担当は痩せた虚弱体質の先生だったが、伝説の暗殺者「鬼面独」と名乗る。彼は本当に鬼面独なのだろうか?
学園武侠モノ。ヒーローアカデミアの序盤がそのまま続いているようなイメージ。主人公の少年に思いを寄せるヒロインがゴルゴ顔でゴツいのだが、「陰の気」を鍛える修行をしているので、外見に「陽の気」が出ているのだとか。誰得な設定なの?と思っていたが……。
10年間戦場で戦い続けやっとの思いで故郷に帰ると、父親は死んでおり師弟も消えていた。 残されたのは、昔の恋人と師弟の間に産まれた娘。病に倒れた恋人から娘を引き取った主人公は、武侠の達人たちと戦いながらあてのない旅に出る。
武侠モノだけど、戦場帰りというのが珍しい。戦場帰りだけあって戦い方は荒々しく、拳ひとつで相手の手足が吹き飛び、胴体に穴が空く。でも子供の世話は苦手で、おびえさせたり、病気にさせたりと四苦八苦。そこに優しい未亡人が現れて子供の面倒を見てもらううちに親しくなるが……という感じに話が続く。昔の劇画時代劇っぽさがある、ちょっと懐かしい感じがする物語。
外科医を目指す医学生の主人公は命を落とし、目を覚ますと三国志の時代に転生していた。 その体は伝説の名医「華佗(かだ)」のものだった。戦国乱世の中、名医「華佗」として生きることを覚悟する。
設定は「JIN」に似ていて、現代の医学知識を活かして数々の人を救っていく少年医師華佗の前に、曹操など三国志の有名人が現れる。史実では、曹操とからむと華佗は殺されてしまうのだがどうなることやら。主人公の外見が幼すぎる感じもあるけど、絵も話も達者ですいすい読める。
二人の血のつながった娘と、夫の連れ子の「継母」に転生した主人公。シンデレラの継母に似た境遇となった主人公は、夫の遭難によって未亡人となり、三人の結婚適齢期の娘を育てるはめに。娘たちの幸せは結婚か自立か?
ジャンルとしては悪女転生モノなのだろうけど、ジャンルのお約束を踏まえることなくマイペースに物語が進む。上の二人の姉は不美人だけど頭がよく、末娘は美人だけど子供っぽく継母から離れたがらないという性格設定からして、もうシンデレラではない。売れ筋ジャンルの皮をかぶりつつ、女性の自立というテーマを描いているようだ。
下級貴族の次男として生まれたレイヴンは反逆の汚名を着せられて危険な戦地に送られ、魔物との10年の戦いの末に命を落とした。目覚めると10年前に回帰しており、ペンドラゴンという名門貴族の青年に転生していた。
粗筋は回帰モノの定石どおりだけど、どことなく気になって読んでいる。WebToonにしては剣劇の描写が細かい気がする。心情描写も。日韓合作らしいので、微妙に傾向の違いがあるのかも。ちなみにこれもREDICE STUDIOが関わっているらしい。
あるとき、同じ作者の別の作品を読みたいと思って探してみたところ、作風の共通性なんかが見られて意外と面白かったのでご紹介。
科挙を首席合格して皇宮に入った学士・雲玄。 皇太子に剣術の記録を取るよう命令され、持ち前の真面目さで研究を続けたところ、知らないうちに最強の剣士となっていた。最強剣士をめぐり、武林盟や魔教の陰謀が繰り広げられる。
「優男の学士が剣術を研究するうちに最強になる」って「落郷文士伝」に異常に似ている、と思ったら原作者が一緒。作画も似ていて、どちらもREDICE STUDIOが関わっているなど謎が多い。それほど原作が人気なんだろうか? 雰囲気はそっくりだが、「落郷文士伝」が第一部は老剣士の生き様、第二部は女侠たちの主人公争奪戦で盛り上がるのに対し、こちらはそういうものがなく今のところ(只今85話)全体的に薄味な印象。
学校のクラスごと異世界に召喚された主人公は、一人だけ家に帰りたいと願ったところ、聖女にモンスターだらけの森に送られてしまった。そこで出会った「陰キャの神」の加護を受け、レベルは上がらないが即死しない限り死なない体になった。聖女への復讐を誓いつつ、とりあえずモンスターを狩りまくれ。
「人格FFF級のため魔王討伐やり直しになりました」と同原作者の作品。共通する作風は、サイコパスな主人公、ライトに描かれるモンスター虐殺、動画視聴者っぽい無責任な神様たち、勢いはあるけど行き当たりばったりなストーリーなど。人気は「FFF級」のほうが高いようだが、こちらは固定メンバーがいる分、愛着がわきやすい気がする。
過労死した主人公は中華風ファンタジーの世界に転生するも、システムエラーでチートスキルが与えられなかった。夢のチート生活を送るには、もう一度死ぬしかない。自殺はシステムに止められているので、事故死を狙って危険に首を突っ込んでいくのだが、なぜかそのたびに強くなってしまい……。
「修練し続け3000年」の原作担当の作品(Ciweimaoは中国のWebサイトの名前らしく、個人名ではないかも?)。スケールがでかすぎてよくわからない設定や、雑なお色気あたりに共通する作風を感じる。よくわからない用語や設定が大量に出てきてまったく着いていけてないのだが、大陸的な大味さが西遊記や封神演義の現代版といえるような気もする。どちらかを読むなら「3000年」のほうがおすすめ。
巫堂の家に生まれた主人公は、待ちに待った大学合格発表日に事故に遭っていらい、今まで見えなかった霊が見え始める。男巫にならずに済むには結婚するしかないらしいのだが……。
「飛雷刀」の脚色担当が原作を務めている。タイトルからして、主人公とヒロイン2人との三角関係ラブコメを狙っていた感じもするのだが、ヒロイン達の過去話が陰惨すぎてラブもコメも発生しないという。「飛雷刀」の明るさは原作由来だったのかな。
https://manga.line.me/product/periodic?id=Z0000954
「復活する男」のスピンオフ。ブルース・リーおたくのヨンハ先輩が、韓国中の不良学生が集まる喧嘩トーナメントP.V.Pでチャンピオンを目指す。
「復活する男」に登場する、眼鏡を外すとブルース・リーそっくりな名物男ヨンハ先輩の若き日が語られる。脚本スタッフも違うのでいろいろと矛盾があるのだが、細かいことは気にするなという勢いで突き進む。これはこれで面白くはあるが、「復活する男」30話のヨンハ先輩大変身のエピソードは何度読んでも面白い。
ある夜、公爵が無残に殺された。犯人と目されるのはその妻である公爵婦人、そして彼女と関係が噂される4人の男達。いったい犯人は誰なのか? 物語は殺人の数年前にさかのぼる……。
「HELL-TEMPLE 地獄から人間界へ」の原作者が脚色を担当。原作は別にあるが、何となく皮肉強めの視点が共通してるような? ゲスすぎて不快な公爵、その犠牲者ではあるが貞操観念がないヒロインがねっちりと描写され、誰を応援したらいいのか読者を悩ませる。
天才子役だったルリは、母の死によって心に傷を負い、引退して引きこもり生活を送ったまま大人になった。不摂生がたたった今の外見では役者復帰は不可能。ところが、天才科学者であるルリの叔母が、どんな人でも美人にする「美チップ」を発明し、ルリに移植する。役者に復帰するルリだったが、美チップの効果を保つには「大勢の人に嫌われなければならない」のだ。
「HELL-TEMPLE」原作者の過去作。これは冒頭の1、2話を読めばすぐわかるレベルで作風が一緒。その作風とは、藤子F/Aっぽい少し不思議SFテイストと、皮肉強めで少しお下品なギャグ。「ブサイク細胞」などの身もフタもない設定がいかにもという感じ。全52話とWebToonにしては短めなので、一気に読みやすい。
社畜・犬上孝文は日々の残業によりついに倒れてしまう。意識が途切れる直前、「犬になった方がマシかも…」と思いながら命を落とした。その想いが届いてしまったのか、孝文は犬頭の犬男として異世界に転生する。
パッと見て、あれ?と思うぐらい日本のマンガ(幽遊白書?)の影響を感じる。スタッフの個人名が出ていないので詳細不明だが、数年前にジャンププラスに載ってた中国のマンガ家さんの絵に似てるような気がする。