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    中国ドラマに沼落ちした結果、中国語の勉強をはじめたuchikataです。
    宣言どおり少しずつ勉強を進めており、7月に受けたのHSK2級(中国語の検定試験)は無事に合格できました!
    引き続き、3級に向けて勉強をしているのですが、「なんだこれ?」とツッコミを入れたくなるときがあります。
    例えば、コチラ↓

    日本語:私は本を一冊持っています。
    中国語:我有一本书。

    私と同じように、日本語では見慣れない漢字に「なんだこれ?」とツッコミを入れたくなる方がいるのではないでしょうか。
    そんなこんなで、編集者として漢字の歴史も知っておいたほうが良さそうだ!と思い、調べてみました。

    漢字の種類

    実は、日本で使われている漢字を含めて、3種類の漢字があります。

    種類使用場所
    繁体字(はんたいじ)台湾、香港、マカオ
    簡体字(かんたいじ)中国本土、シンガポール、マレーシア
    常用漢字(日本の漢字)日本

    この3種類の漢字を比較してみましょう。

    繁体字簡体字常用漢字

    同じ字で繁体字と常用漢字は共通していて簡体字だけ異なっていたり、繁体字と常用漢字は共通していて簡体字だけ異なっていたりとバラバラです。
    なぜこのような状態になったのかというと、1900年以降に漢字が簡略化されたためです。

    ざっくり日本の漢字歴史①

    ざっくりとですが、漢字の誕生から日本に伝わって使われはじめ、さらに漢字を元にしたひらがなやカタカナが生まれるまでの流れをまとめてみました。

    漢字が生まれたのは今からおよそ3300年前、中国の殷(いん)王朝で神事に甲骨文字という漢字が使われるようになります。そこから漢字はゆるゆると2000年かけて、現代の繁体字に近づいていきます。

    その後、古代中国との交流で、日本に稲作文化や漢文が渡ってきます。かの有名な金印が日本に渡ってきたのは西暦100年頃です。しかし、まだこの頃は文字として認識されていなかったのではないか、と考えられています。
    西暦300〜400年ごろ、銅剣や銅鏡などに地名や人名などが刻まれるようになり、ようやく文字として認識され使われはじめます。

    そのあとも中国との交流でさまざまな漢文が伝わりつつ、日本独自の発展が進むのですが、大きな転機は万葉仮名の登場です。阿(あ)、加(か)、佐 (さ)など、漢字が持つ意味とは別に音だけで表記するようになります。
    そして万葉仮名を元に、ひらがなとカタカナが生まれます。

    ざっくり日本の漢字歴史②

    大きな変化が訪れたのは1946年以降です。

    日本でもともと使われていた漢字は繁体字がベースでしたが、1946〜1948年に交付された当用漢字表により、現在の漢字が使われるようになります。

    当用漢字表が交付される前は、同じ漢字であっても書き方がバラバラでした(現代での誤字が誤字として認識されない、漢字の省略方法が人によって異なるなど)。
    また、この漢字はこの書き方でと統一されていなかったことにより、複雑な漢字などは誤字のまま名前が戸籍に登録されることもよくありました。
    そこで、複雑な漢字を簡略化し、書き方を統一するために、当用漢字表が交付されました。

    なお、戦前が旧字体、戦後が新字体という捉え方をしている方がいるかもしれませんが、繁体字(旧字体)から日本独自に簡略化した漢字が新字体です。
    戦前にもいくつかの漢字は、繁体字から簡略化されており、新字体は使われていました。

    当用漢字表は「使用する漢字の範囲」として交付されていましたが、常用漢字表は「使用する漢字の目安」として交付されます(常用漢字表の交付により当用漢字表は廃止)。
    それぞれどのような漢字が含まれているかは、文化庁のサイトから確認できます。

    繁体字から独自の発展を遂げた日本の漢字

    中国と日本はどちらも繁体字を使っていましたが、漢字の簡略化をそれぞれで行ったため、現在のような漢字がバラバラの状態になりました。

    台湾、香港、マカオは、中国本土の直接的支配を受けていない時代(いわゆる植民地時代)があった影響で、今も繁体字が使われています。
    逆に、シンガポールとマレーシアは中国と友好関係にあったため、中国の簡体字が採用されました。

    どこかでほんの少し歴史が変わっていた場合、もしかしたら今私たちが使っている漢字とは異なる漢字になっていたかもしれませんね。

    それでは、また次回の社員ブログでお会いしましょう!

    参考サイト
    参考書籍
    • 『日本の漢字1600年の歴史』(ベレ出版)