去年(2020年)の後半にウェブトゥーン(WebToon)が人気らしいという話を聞いて、「昔読んだときはあんまり面白いのがなかったけどなー」と思いつつ読み始めました。昔に比べてずいぶん作品数が増えてバリエーション豊かになった気がすると思いつつ、気が付いたらそれから1年間読み続けてました。だいぶインプットしたので、いくらかアウトプットしたくなって書いたのがこの記事です。「ウェブトゥーンってこんなものらしいよ」という前説のあと、1年かけて読んだ中から約80本を紹介します。
最近は日本産のウェブトゥーンも登場していますが、特徴を知るには本場ものを読むべきだろうということで、すべて韓国作品(一部中国)です。
変更2022/4/30:前説を記事末に移動。いくつかの紹介文に読み進めての補足を追加
さて、前置きはこのあたりにして作品紹介を始めます。ジャンルはSF、ロマンス、サスペンス、ホラーなどの伝統的なものと、ゾンビ、転生、ループなどの流行もので分けました。また、ほとんどの作品でキャラクターの名前を覚えてないため、あらすじ紹介に名前が出てくるときは、それだけ印象が強かったということです。
ちなみに、80本もあらすじ読みたくないな~という方に、どれか一本おすすめするとしたら「ゾンビ娘」です。笑いと泣かせの切り替えがスムーズで、落語の人情噺のような味わいがあります。他には、不思議な話好きならすぐ下の「もうすぐ死にます」、ドラマ好きならドラマ原作の「六本木クラス」か「地獄」、ラブコメだと「灼熱ロマンス」、下ネタ大好きなおじさんには「SPERMAN」をおすすめしておきます。
若くして自殺した主人公の前に死神が現れ、「お前は死をバカにした。罰を受けろ」といい、「もうすぐ死ぬ人間」に何度も転生させられることになる。ときにはいじめられっ子、ときには犯罪者、ときには人気YouTuber……。死を繰り返しながら彼の生まれ代わりは続く。
これは面白い。転生といってもすぐ死ぬので、前の自分の死亡記事を新聞で読むレベルで世界が続いていて、前の生(死?)が伏線になっていることもある。主人公のお母さんが時々出てくるのだが、これがまた泣ける。別人になっているので声をかけられないのだ……。完結済み。
売れないウェブトゥーン作家の主人公は、川に飛び込もうとしていた女性を助ける。彼女は「1日経つと誰からも忘れられ、すべてがなかったことになる」という不思議な運命に巻き込まれ、「同じ1日」を1000日も続けていたのだ。なぜか主人公だけは1日を超えても彼女を覚えており、彼女の1000日間の話を聞くことになる。
設定がちょっとややこしくて数話読まないと理解できないのだけど(ループものとは微妙に違う)、なかなかのダークホース。彼女が追い込まれた運命は過酷なのだが、豪快でたくましい性格のおかげで笑える話になっている。親友と彼氏が浮気したからといって、便器で水責めする人はあまりいない。オススメ。
一人ひとりがクローンを持てるようになった未来社会。事故で片腕を失った高校生の主人公も、ついにクローンを持つことになった。クローンは人間の命令に絶対服従するよう教育されているが、厳しい訓練によって身体能力はオリジナルより高い。そして主人公は、自分の彼女がクローンに惹かれ始めていることに気づく。
とにかく人間たちのクローンの扱いがひどく、主軸は奴隷もの。加えて、自分より優れた自分が目の前にいたらどう感じるかという話もあり、さらにクローン会社の陰謀や、核戦争後に荒野に追いやられたミュータントたちの物語もあり、多層的に楽しめる。残念なことに第一部が終わって休載中なのだが、それでも80話は読めるのでおすすめ。
かつて世界的に評価された画家が芸術家大会に招かれ、史上初のアンドロイド芸術家ZETAと対決することになる。ZETAの作品は圧倒的で、最初の勝負は人間が負けてしまう。追い詰められた画家は……。
近頃話題のAI脅威テーマの作品。序盤から主人公の画家がテンパりすぎで、ZETAが一方的に画家を追い詰めていくかと思いきや、だんだんいい勝負になってくるとともに、ZETA側にも人間らしい悩みが出てくるという(開発者の女博士がいわゆる毒親なのだ)。先が楽しみ。
人類とAIが織りなすオムニバスSF(……という紹介しか思いつかない)
これもAI脅威テーマ。「世にも奇妙な物語」的なちょっと不思議で皮肉混じりのエピソードが続くのでSF好きな人にはおすすめ。個人的には個々の話のオチが普通すぎるかなーという気もしている。
主人公は赤ん坊のときに月のウサギに拉致され、竜宮城と戦う戦士として鍛え上げられた。成長した彼は地球のとある高校に送り込まれる。空気を読めない彼に不良たちが襲いかかるが、返り討ちにしてしまい……。
完結済み。ちょっとした怪作。絵本のような絵柄なのに設定がエグかったり、竜宮城の怪物との戦いが始まるのかなと思ったら、不良とのケンカ三昧の日々がかなり長く続いたり、いろいろ予想外で楽しい。女友達のすごく頭の悪い会話も楽しみどころ。
南極に修学旅行に行った主人公は、怪物に襲われ、クレバスに落ちてしまう。そこには太古の昔に宇宙人が開発した巨大ロボ「カンタウ」が眠っていた。よみがえれカンタウ!
ウェブトゥーンでは珍しい巨大ロボットもの。実はリメイク作品で、オリジナルはガンダム……ではなく、グレートマジンガーに対抗して70年代に描かれたマンガらしい。カンタウは鉄人とドラえもんが混ざったようなデザインなのだが、本作は日本でアメンオサを描いていた人が作画しているので迫力がある。
デパートにいた主人公は、気がついたらネズミよりも小さくなっていた。他の人間たちもみな小さくなっており、猫や昆虫、はては掃除機ロボットに虐殺されていく。現在の状況が、妹が書いた小説と一致していることに気づいた主人公は、仲間とともに妹が待つ自宅への長い旅を始めた。
まだ始まったばかりで、どうなるかわからないけど、面白くなりそう。
地球のすべての陸地が水没し、生き残ったわずかな人々は、深海獣に怯えながら暮らしていた。父と妹とともに漁船で暮らしていた少年は、ある日深海獣に襲われて父を失い、女銛師に拾われるのだが……。
未来少年コナンmeetsエイリアンみたいな話。恐ろしい怪物も恐ろしい人間も出てきて、普通にハラハラできる。主人公兄妹を助けるクールな女銛師が露出高め(一人だけビキニ)でちょっと浮いている。
苦学生の主人公は偶然手に入たタイムマシンを使い、少し未来の自分を11人集めて、ひとりは学業、ひとりはバイトという、分業生活を送ることにした。
未来の自分を11人集めるからくりが今ひとつ納得いかないけど面白い。11人が外向けには1人として生きるなんて、うまくいくわけがないので、どんな事件が起きてどう切り抜けるのかが楽しみどころ。
補足:何か盛り上がらないうちに終わってしまった。
ヒロインの女子高生は、「はやおくり」という時間能力を使い、つまらないことがあると早送りする毎日を送っていた。ところがある日、早送りを解除したら、一緒に下校していた友人が殺されていた。ヒロインは時間能力者同士の死闘に巻き込まれていく。
時間能力者たちの能力は「一時停止」「巻き戻し」「10秒スキップ」などで、ヒロインの「はやおくり」が一番役に立ちそうもない(早送りの間、周囲からはただボーッとしているように見える)。そこが生きてくると面白そうだけど、今のところ普通の能力者バトルものになりつつある。
実家ぐらしのフリーターのヒロインは、親と喧嘩して家を飛び出したところ、異世界に迷い込んでしまう。元の世界は停止してしまい、さまざまな次元を巡って「パス」を集めなければもとに戻すことはできない。こうしてパスを探す旅が始まった。
いわゆる異世界ものとはいろいろ違い、主人公の心細さが強調されるあたり、SFジュブナイルとかヤングファンタジーの香りがする。喋るライオンも出てくるし。
18本と一番多いですが、要するにまぁ、うまく分けられなかったのです。
帝国の捕虜となった女騎士が、皇帝に見出されて男社会の中で奮闘し、やがて親衛隊長に成り上がる。超イケメンの皇帝は女騎士に密かに想いを寄せていたが、女騎士のほうは忠誠心が強すぎてその気持ちにまったく気づかないのだった。
紙版も出ている人気作品。最初に見たときは、この高校球児みたいなのが女騎士か〜と思った記憶がある(ノベル版では「ヒロインは醜い」と描写されている)。皇帝と女騎士のロマンスはまったく発展せず、男社会で女騎士がどう生きていくか、という話を騎士コントも交えつつ正面からやっている。
生真面目なOLのヒロインが仕事を終えて帰宅すると、部屋になぜかタトゥーを入れた大男がいた。不動産会社の手違いで、彼女の部屋に引っ越してきたらしい。男はデザイナーなのだが、仕事をクビになったばかりで行くところがなく、しばらく同居させてほしいと泣きつく。「俺ゲイだから大丈夫です!」というのだが……。
背が高くて身も心もポッキリ折れそうなヒロインと、とにかく運がない男のロマンスもの。二人がゆっくり近づいてく様子を楽しむ作品なのだが、タイトルとカバー絵がイマイチあってない気がする。正直、読む前は極妻ものだと思っていた。
女子高生の紅炎(かれん)は、極度の暑がりな上に短気で、真冬でもエアコンを止めて窓を開けるため、クラスの鼻つまみ者だった。ある日、謎の占い師に「水の男と付き合わないと、体温が限界を超えて今年の夏に死ぬ」と告げられる。そこへ、紅炎とは正反対の、夏でもダウンジャケットを着るほど極度な寒がりで気の弱い少年が転校してきて……。
ヒロインの過激な性格でグイグイ読ませるラブコメディ。他の登場人物も変人ばかりで、語彙力なくて申し訳ないぐらい面白い。たまにはこういう少女マンガもいいなぁ。
バイトの掛け持ち生活を送るヒロインは、テレビ局のバイトでイケメン俳優に誤解されてひどい目にあう。帰宅してからも腹の虫が収まらないので、謎の老人に渡された人形に向かって「腹立つー! 土下座しろー!」と叫んでいると、夜中に謎の来客が。ドアを開けるとイケメン俳優が土下座していた。なんとイケメン俳優を操る魔法の人形だったのだ。
「イケメン俳優を操る人形」というピンポイントな設定でもう笑える。ただ、ぬいぐるみを巡るドタバタは序盤のみで、だんだんまともなロマンスものになってきている感じ。
女子高生のヒロインは、親譲りの目つきの悪さで不良と決めつけられ、クラスメートから距離を置かれている。そこへ、気が弱くてアイドル養成所から脱落したイケメン少年が転校してくる。家も席も隣ということですっかり懐かれてしまうが、なるべく目立ちたくない彼女としては、うとましさのほうが強く……。
イケメンがまぶしくて顔を見ると目が潰れる~って表現が可笑しい。ほのぼのラブコメだが、「イケメンだから〇〇」「目付きが悪いから✕✕」と勝手な噂で盛り上がる世間の目が随所で描かれ、ほろ苦い。
帝国の初代女皇帝が、数百年後の弱小貴族の娘として転生した。気の弱い姉に代わってある大公のもとに嫁ぐが、大公は先祖代々の呪いで、大きな狼に変身していた。しかし彼女は少しも慌てず狼を叩きのめし、飼い慣らしてしまう。
まだそれほど話は進んでいないけど、面白くなりそうな作品。とにかく飼いならされた狼大公がかわいい。
スポーツウェア企業の社長であるヒロインは、新製品の男性向けレギンスのモデルを探していた。そんな彼女の前に、究極のプリケツを持つ苦学生「桃尻類」が現れる。
テーマはプリケツ。そして、すきあらば繰り返される「誰だ今おならしたやつは」ネタ。徹底したコメディで気軽に楽しめる。
契約遣社員のヒロインは、病気の父を抱え、正社員たちの横暴に耐える日々を送っていた。ある日、契約社員の立場から大出世したエリートチーム長と近づく機会を得て、彼から意外な依頼を受けることになる。「キスしないと死ぬ病気なので治療に協力してもらえませんか?」
キスしないと死ぬ病ってギャグネタだと思うけど、それはさておきで真面目に話が進むのが可笑しい。正社員たちの契約社員いじめの生々しさも見どころの1つ。悪人ではないけれど、面倒な仕事は押し付けるわ、あとからひっくり返して知らん顔するわ、成果は盗むわとイライラさせられるのに、キスしないと死ぬ病の話だと思うと気が抜ける。
ヒロインはある国の王女だったが、借金の返済と引き換えに、王家との縁がほしい成り上がり貴族と結婚する。ところが結婚直後、国王になった兄が王権を返上して民主化してしまい、針のむしろの生活に。イケメンだけどいつも不機嫌な夫とはすれ違いが続き、義父母からは嫌がらせを受ける。耐えきれずに命を絶とうしたところ、気がついたら夫の体の中にいた。魂が入れ替わったのだ。
夫とのすれ違い描写が妙に生々しい。ところどころ妙にドラマ風のリアルさが出るのがウェブトゥーンの特徴の1つで、どうも韓流ドラマの脚本から影響を受けている(業界として近い?)のではなかろうか。
高校生の主人公は、大手外食グループのドラ息子に父をひき逃げされて息子を殴った結果、不利な証言をされて少年院に入れられてしまう。数年後、出所した彼は外食グループの親子と対決するため、小さな居酒屋を始めた。こうして因縁の戦いが始まった。
ドラマ「梨泰院(イテウォン)クラス」の原作。途中からNetflixの配信も見ていたので記憶が混ざっているが、とにかくセリフが格好よかった。最初は「味で真っ向から勝負」な話かと思って読んでいたので、途中から買収合戦に進んで驚いた。無意識に日本の料理漫画の先入観で見ていたらしい。面白いことにウェブトゥーンには、日本で人気の2大ジャンル「料理」と「スポーツ」が少ないのだ。
交通事故にあった主人公は、気がつくとイヌになっていた。幸い言葉はしゃべれたので、イヌであることを隠し、盲目の女性のもとでタイピングのバイトをして暮らしていたが……。
イヌがタイピングしてる姿だけで可笑しい。ただし、半分はほのぼのだが、残り半分は結構重い。ヒロインが視力を失った原因に主人公が関わりがあるらしいのだが……。完結済み。
内気で友達がいない女子大生が、ある日夜空を見ていたら、宇宙から謎の声が心に呼びかけてきた。彼女はその声に「宙」という名前を付けて友達になる。相変わらず大学に馴染めない生活を送っていたが、ある日クラスメートのイケメンに「宙」が乗り移り、一緒に暮らすことに……。
ロマンスと呼ぶには妙な怖さがある。宇宙からの謎の声というのも意味がわからないし(幻覚ではないの?)、宙の目的もよくわからない。人間に乗り移るってSFホラー? イケメンに好意を持つ別のクラスメートに嫌がらせされたりするし、暗めな話。
女子高生のヒロインは実は悪魔の生まれ変わり。悪魔の法律で、5千年間人間に転生させられる刑を受けていたが、5千年が過ぎてもまだ人間だった。ショックでついに神様に祈りを捧げる。
悪魔に戻るために善行を積んでみたりいろいろ試す学園ドタバタコメディ。安定して楽しめる。とにかくヒロインがよく動く。
ある大帝国に生まれた皇女は魔女の生まれ変わりだった。自分を殺した王子への復讐を誓うのだが、赤ん坊の体では何もできず可愛がられるばかり……。
「悪魔に戻して」と設定がちょっと似た話。かわいい赤ちゃんが腹黒いことを考えているシーンが可笑しい。あまり成長しないほうが面白そうではあるが……。
ある大帝国の皇女で、将来の皇帝候補でもある「銀王」の前に、気になるイケメンが現れた。
これもう90話ほど読んでいるのだが、毎回「これからは帝国の王として気を引き締めねば」と立派なことを心で誓ったあと、イケメンといちゃいちゃを繰り返しているだけのような気がする。なぜ読み続けているのか自分でも謎……。
運動不足のヒロインが新居のマンションに帰宅すると、床下から騒音が。なんと、下の階が大家さんが運営するフィットネスクラブだった。お詫びとして防音工事までの間、無料でマンツーマンレッスンを受けることになったのだが。
ロマンスでもドラマでもないけど、ウェブトゥーンには珍しいうんちくモノということで紹介。ほぼ女性しか登場せず、女性向けに設計されている作品といっていいのかな?
就職寸前に大怪我した双子の弟に代わって、男装して就職したヒロイン。イケメン副社長の秘書になるのだが……。
内容はタイトル通り。メインターゲットの読者にとって、いわゆるBLものなのかそうじゃないのかがちょっと気になる。
ヒロインが乗った飛行機が島に墜落。気がつくと目の前にイケメンの原住民が。
ジャングルをさまよってターザンといちゃいちゃするセクシャル系な作品。ハーレクインかレディースコミックかという感じ。こういうのもありますということで紹介。
ゾンビ……ではなくキョンシーに支配された世界。主人公は少女キョンシーのユンユンとともに、救世主アンデットキングがいる避難所に向けて旅立った。
ゾンビがキョンシーになったことで、キョンシーを操って戦うというスタンドバトル要素が加わり、ゾンビもの+αの面白さがある。序盤、「このメガネのモブはいつ死ぬのかな……」と思いつつ読んでいたら、主人公だった。さすがに200話近く進んだら、かなり主人公らしくなった。数年前にKADOKAWAから紙版が出ていたらしい。
人間とアンドロイドが暮らす未来社会。ゾンビウィルスが広まり、人々が次々とゾンビになっていく。メイドロボのハスティは、ゾンビになってしまった主人の少年とともに、治療法を求めて旅立った。しかしそこにゾンビを抹殺しようとする政府の軍隊が襲いかかる。
結構好きな作品。アンドロイド(作中ではAIと呼ばれている)は、主人がゾンビになってDNAが書き換わると主人と認めなくなるよう設計されているのだが、ハスティたちはそのプログラムを乗り越えて、ゾンビになった主人を守ろうとする。つまり、「人間を救うためにAIが反乱する」という話なわけです。残念なことにひと区切りがついたところで完結してしまい、現在は前日譚の「外伝」が連載されている。いろいろ決着してないので、本編の続きが読みたいのだが……(LINEマンガにシーズン2をいつかやるよという告知は出た)。
補足:第二部スタート!
高校生の主人公が眠りにつくと、そこは7年後――ゾンビ……ではなく、悪霊に取り憑かれた死体に支配された未来だった。7年後の主人公は友人たちとスーパーマーケットに立てこもって何とか生き延びていたが、食料も残り少ない。眠るたびに7年前と7年後を行き来できることを知った主人公は、未来で知った知識を過去に活かし、世界の崩壊を食い止めるようとする。
絵が雑であまり期待していなかったのだが、7年前と7年後を行き来しながら進んでいく話が意外と新鮮で面白い。例えば、7年前にジムに入って体を鍛えると、7年後に戻ったときに強くなっていたりするわけです。完結済み(まだ最後まで読んでいない)。
補足:読了。途中の話もややダレつつも面白くはあったのだが、悪魔が本格的に出てきたラスト5、60話あたりはかなり面白い。最後まで読んだ中では今のところ一番かも。
最愛の娘がゾンビになってしまった。あらかたのゾンビが退治され、社会には平穏が戻っていたが、彼は娘をかくまいながら暮らしていかなければいけない……。
全体はほのぼのギャグなのに、シームレスに泣かせるシリアスに入っていったりもする、すごい作品。娘は空腹だと人を襲うが、モツ煮を食べさせると大人しくなるので、なりゆきで学校に通わせていたりする(もちろん大丈夫ではない)。飼い猫のミャオもすごくいい味出してる(食用という意味ではなく)。超オススメしておきます。
高校生の主人公は学校でゾンビに噛まれ、クラスメート共々ゾンビになってしまった。しかし、なぜか自分だけ知能を保っていることに気がついた。人間の臭いをかがなければ正気を保てるので、輸血用の血を染み込ませた布で顔を覆い、生き残った人間を助けるための活動を始める。
ここで紹介している中では一番オーソドックスなゾンビものだけど、ところどころに不思議な面白みがある。完全なゾンビになってしまったクラスメートたちを集めて、人間らしくするための授業をするシーンとかシュールで笑えてしまう。元自衛官(原作ではおそらく韓国軍)の保険教師のキャラクターも濃い。
アル中で博打好きの父に殴られて育った主人公は、いつの間にか痛みを感じず、眠らず息もせず暮らせるようになっていた。苦労して大学に進学したが、父の借金を返すためにバイトをいくつも掛け持ちしなければならない。悩みながら歩いているうちに、森の中のファイトクラブに紛れ込んでしまう。そこで戦えば、大金が手に入るのだ。
ゾンビのような青年がファイトクラブで戦う話だからゾンビファイトで、全然ゾンビものではない……。主人公が「息をしない」「眠らない」というのも自己申告なので、ホラーではなくヒューマンドラマではという気もしている。まだ始まったばかりで方向性はわからないが、テーマは面白いので期待。
サラリーマンの主人公は子供の頃から鳥が怖くてたまらない。ある日、部長が巨大な鳥に見えるようになり、あとを付けたところ、人を丸呑みにしているところを見てしまった。家族を守るため、鳥の怪物たちと戦え!
絵はヘタウマ寄りだけど、妙な愛嬌があって結構好きな作品。最初はモダンホラー風にはじまるのだが、途中から悪の教団と戦う話に変わる。鳥が怖くてなかなか活躍しない主人公に代わり、中盤まではオタクの後輩が大奮闘。
この社会の闇では、吸血鬼が暗躍している。純血吸血鬼の生き残りであるヒロインは、人間を脅かす吸血鬼たちと戦う。
話も普通に面白くはあるのだけど、最大の見どころは絵だと思う。ギリシャ彫刻のような美男、美女を愛でる作品。「webtoon」で検索するとこのマンガの絵が出てくるので、ジャンルを代表する作品らしい。吸血鬼ものなので一応ホラーに分類しているけど、読んでてホラーという印象はあまりない。完結済み。
猪一族に生まれた豚助は、就職できず苦しい日々を送っていた。それは彼の先祖が十二支の競争に負けたためなのだ。運命をくつがえすために、十二支の他の一族との戦いが始まる。
完結済み。絵が個性的で、話も味があって面白かったが、ウェブトゥーンにしてはあんがい短く終わってしまった。
巨大な女の顔が死期を予言したあと、地獄の使者が現れて人間を処刑するという事件が全世界で起きた。処刑された人の中には凶悪犯もいたが、基準ははっきりしない。人々は疑心暗鬼にかられ、やがて人間自らの手で社会が地獄へと変わっていく。
Netflixで「地獄が呼んでいる」というタイトルでドラマ化。とにかく嫌な話で、地獄の使者が人間を裁く理由や基準は今のところまったくわからず、それに振り回された人間たちが罪人狩りを始めてどんどん状況がひどくなっていくので、読むたびに暗い気持ちになる……。しかも月曜配信……。
正義感が強すぎる検事がクズ拾いの男と出会う。その男は妖怪退治の専門家だった。そして、検事が住む都市は、妖気を持った武器のせいで妖怪と化した権力者たちに支配されていたのだ。検事はクズ拾いの力を借りて、都市の腐敗に挑む。
妖怪が出るのでホラーに分類したけど、ホラーではないかな。クズ拾いはオブザーバーの立ち位置で、検事が権力者と戦うついでに妖怪も倒している感じ。絵も物語も淡々と進むちょっと不思議な話。
大気汚染から肺を守るため、大半の人間が喉に人工生物を移植した近未来。しかし人工生物が暴走し、人を殺す怪物になってしまった。生き残った主人公は、トライアスロン選手やコンビニ店長などの仲間たちとともに、生き残るための戦いを始める。舞い踊れ!
絵がちょっと不快で、変なセンスのマンガ。B級とZ級の間ぐらいなのだが、たまに突拍子もない展開に笑ってしまう。トライアスロンとか発電機とか舞い踊れ!とか。もうちょっと見守っていきたい。
コンビニで働く主人公は、怪物と化した友達を自室にかくまっていて、時々悪人を食わせていた。そこへ謎の美女が現れ、怪物を「奥歯さま」と読んであがめ出す。
これもかなり変なマンガ。今のところ、友達がなぜ怪物になったのか、謎の女の目的は何なのか、主人公が正常なのかすらまったくわからないので、その気色悪さを楽しんでいる。
補足:「宇宙不死身教」というすごい名前の宗教団体が出現。
武侠ものとは、簡単にいうとカンフー小説、正しくはカンフー映画の源流となった小説ジャンルです。日本では、ブルース・リーやジャッキー・チェン他のカンフー映画ブームのあと、90年代頃に代表作家「金庸」の作品がまとめて邦訳されましたが、最近は正直あまり話題がないかな……。韓国では今も人気ジャンルで、ウェブトゥーンもかなりあります。
高校三年生の主人公は、学業と体を鍛えることに余念がないガリ勉のクラス委員長。ところが急死した祖母から武林の秘薬を受け継ぐことになり、それを飲まされた結果、歩くのもひと苦労のひ弱な体になってしまった。さらに、武林の秘宝をめぐる戦いに巻き込まれ、次々と刺客に襲われる。
ケンシロウばりのムキムキだった主人公が、秘薬のせいでガリガリになったりムキムキになったり。武当派やら魔教やらの武侠ものでおなじみの派閥が、現代を舞台にスタイリッシュに暗闘するのがなかなか新鮮。ギャグも多め。武侠ものらしさは少ないが、笑えてカッコイイので傑作の予感。
孤児となった少年は白髪の老師匠に引き取られ、こき使われながら、無敵の武術「飛雷刀」を叩き込まれる。やがて師匠ゆずりの金に汚い性格に育ち、あれやこれやのイタズラをしながら荒稼ぎする。
老師匠との無茶な訓練、女装してバイトしたり、老人に化けて弟子を取ったりと、基本コメディ。ジャッキー・チェンのコメディカンフー映画の流れを汲んでいるのかな? 軽く楽しい。
何者かの襲撃で家族を殺された少年は、華山派に拾われて育った。少年は強くなることを望むが、襲撃で負ったケガで片足が不自由なため、周りから諦めるよう説得される。しかし、彼を育てた師父は、「華山派の華麗な歩法を身につけるのは無理だが、それを不要にする一撃必殺の拳を身につけるのだ!」と励まし、2人で新たな拳を編み出すのだった。
読んでるだけであの主題歌(お・も・い〜こんだ〜ら)が聞こえてくるような、武侠版巨人の星。親子鷹テーマは燃えますな。夜中に足をマッサージしてくれる師父が優しい。
科挙に落第した青年が、屈強な老人に自分の記録を残すよう依頼される。老人は武芸の達人で、青年はさまざまな決闘を目にすることになる。
主人公が強くならない珍しいパターン。今のところ話の筋は見えないが、地味に面白くなりそうな予感。
旅籠屋の息子、宋愚問は幼少から体が弱かったが、謎の老人が残した山水画を見るうちに、自然と内功が鍛えられ、武人の素質を開花させる。強くなった彼はさまざまな事件に巻き込まれ、江湖の悪人をこらしめていく
棚ぼたで達人になるあたりとか、江湖のいざこざに巻き込まれたりとか、金庸っぽさをおさえた作品。武侠ものらしさはかなりあるが、老頑童みたいなコメディリリーフがいないので、読むのがだんだんしんどくなってきたかも……。しかし、ヒロインらしき少女の名前が魔羅ってアリなんだろうか?
妻に先立たれた武士が、三人の子供を抱えて大奮闘。
なんかの任務を果たした、正体不明の誰かを助けた、子どもたちが成長した、主人公の師匠はいわくありの人らしいとか、断片的なエピソードが続いていて本筋がよくわからない。ガテン系で子供思いのお父ちゃんがんばってる武侠ものとしかいいようがない。でも読んでて気持ちのいい作品。
主人公は魔教の教主の子供だったが、母親の身分が低いために虐げられていた。しかし、未来から送られてきたナノマシンを注入され、その力で体を鍛え、シミュレーションで武侠の秘術を学び、みるみる強くなっていく。
武侠+SF。ナノマシンを活用した修行シーンは面白い。ただ、話が進むに連れて主人公が強くなりすぎた上に敵に容赦がないのがちょっと……。
小学生の主人公は天才少年と噂される町の有名人だったが、なぜか年齢以上に老けてしまう。彼は仙人の生まれ変わりで、やがて仙人界に引き込まれてしまう。
あのテンセントのウェブトゥーン。少年ジャンプ風味(少なくとも髪型は)が強く、ときどき遊戯王やDr.Stoneを読んでいるような気分になる。
ループものとは、別のいい方をすると精神のタイムスリップものです。不幸な死のあと、過去に戻ってやり直すパターンが主流です。
ダンジョンの骸骨兵士は、主人である女悪魔を守れず、冒険者に殺されてしまう。気がつくと10年ほど前、女ネクロマンサーに墓から復活させられた時点に戻っていた。彼は何度も死を繰り返しながら、彼の前に現れる女たちを救うために強くなると誓う。
最初に好きになったウェブトゥーン。独特の怪奇味が、昔のアドベンチャーゲームブックを彷彿とさせる。主人公はモンスターなのでストイックな性格なのだが、なぜか彼に好意を持つ女悪魔、女ネクロマンサー、女盗賊etc.が現れる。そして毎回、最後に強敵が出てきて守れない。今のところの最強の敵は、網タイツを履いて口紅を塗った「少女」と名乗るヒゲの巨漢。いろいろと奇妙な面白みがある。
貴族であるヒロイン(悪女)は、血の繋がらない妹(悪女)に陥れられ、死刑台の露と消えた。……と思いきや、謎の砂時計の力で10年ほど前に戻っていた。「神様ありがとうございます! これから自分を陥れたやつらに死ぬほうがマシと思わせてやるわ!」 こうして若き悪女の復讐&成り上がりが始まった。
悪女ものは実は善人ということが多いけど、これは最初から悪女なのでピカレスクロマン寄り。また、ヒロインは貴族の一員といっても元娼婦の母(もちろん悪女。この作品、主要キャラは悪女)の連れ子なので、立場の危うさで軽くハラハラ感もある。悪女の復讐といっても嫌がらせ中心なので、安心して?楽しめる。
中年の開業医だった主人公は、経営不振で莫大な借金を抱え、もう死ぬしかないところまで追い詰められた。ところが、過去にたまたま助けた仙人の力で気がつくと中学生時代に戻っていた。前世の知識を生かして、今度は成功した外科医を目指すことにする。まずは高校受験からだ。
前世の知識を生かして、島耕作ばりにトントン拍子に成功していくのだが、終生のライバルの悪巧みが年を経るとともに悪質になっていくので、ハラハラ感もしっかりある。特に変わったところはないあらすじ通りの話だけど、普通に面白い。
悪人に殺された弁護士が、閻魔大王の命令でもう一度中学生からやり直すことに。
リターンと似たような話だけど、弁護士というテーマで違う面白みが出ているかも。主人公のドヤ顔がちょっと腹立つ。
三国志の時代、曹操に処刑された呂布は、気がつくと10年ほど前に戻っていた。今度こそ天下を取ってやる!と、浪費を控えて手下の武器に投資する呂布。すべてはみんなが安心して戦える未来のために!
そうきたかー。ループものの起源に歴史IFものがあると考えると、新しくて古い? 「将来に向けてちゃんと投資」はループもののお約束だけど、呂布がやるとそれだけで可笑しい。まだ始まったばかりだけど期待。
RPGやオンラインゲームの要素を持つ作品をまとめました。日本でも人気ジャンルですが、意外とノリが違っていて、お約束破りも多いのが見所です。
武侠モチーフのオンラインゲームで、チュートリアル用のNPC剣士が、さらわれた妻を救うために勝手に冒険を始めた。NPCと気づかずに話しかけてくる人間のプレーヤーとトンチンカンな会話をしながら、ゲーム世界の謎に迫っていく。
絵もシャレてるし、小ギャグも面白い作品。主人公は自分を武侠世界の住人と思い込んでいて、人間たちは主人公をゲームプレーヤーの人間と勘違いしているので、いちいち会話が噛み合わない。毎回の話の最後に出てくるドット絵も面白くて、とにかくセンスがいいなーと。
何年も意識不明の母を救うため、西洋ファンタジー風異世界から依頼を受けた主人公が、毎回別の異世界人に転生して数々のミッションをクリアしていく。
ちょっとひねりが効いた異世界転生もの。今のところ、城塞都市の守備隊長になって籠城戦をする話が一番面白かった。
ロールプレイングゲームのような世界に巻き込まれた主人公は、ステージ1のクリア寸前に落とし穴に落ちて取り残されてしまい、その世界の「バグ」になってしまう。バグを消そうとする管理者のウサギに追い立てられながらも、DIY感覚でたくましく生きていくのだった。
デスゲームベースで、DIYや料理のスキルでサバイバルする話は、他にないわけじゃないけれど、何となく好きな作品。女の子どころか、他の人間がたまにしか出てこない。一番いい味を出しているのが管理者のウサギ。
異世界に転生したヒロインは、神様に「王になってハーレムを作りたいので最強の力をください」と願った結果、ゴリラのようなマッチョキャラに生まれ変わる。でも、なぜか異世界のイケメン、美女たちは、彼女のことが好きすぎるのだった。
奇妙なセンスが光る作品。全体的にはシュールなギャグなのに、当然妙に重いシリアスが入ったりして、しかもそこが意外と考えさせる内容だったりして、とにかく妙な味わい。
補足:話が進むにつれてギャグが減り、重めかつやや退屈な方向へ。途中で止めてしまった。
異世界で最強のハンターとなった主人公は、平穏な生活を送るために帰還した。現実世界でもモンスターが棲むダンジョンがあちこちに出現しており、主人公は強さを隠してモンスターハンターを管理する公務員になる。独り身だったが、「兄の彼女の子供」と名乗る少女が娘にしてほしいと押しかけてきて……。
ヒット作「俺だけレベルアップな件」に代表されるように、現実世界にダンジョンができてモンスター狩りが職業になるという話は、ウェブトゥーンには何十本もあり、本作もその1つ。実はこのテーマはあまり好きじゃないので、コメディ色が強いこの作品を紹介。娘の設定があまり機能していない(出番も少なくて存在意義が……)とか欠点もあるけど、主人公を弱いと思いこんでいる周囲とのギャップコントが続いて、気楽に読める。
主人公が目を覚ましたら昨夜寝る前に読んでいた小説の世界に転生しており、しかも小説の序盤でのたれ死にする貴族のどら息子になっていた。家の借金を返すべく、建設科の大学生という現世の知識を活かし、床暖房で大もうけを目指す。
まだ始まったばかりだけど、「話すだけで相手をいらだたせるスキル」持ちの主人公を中心に、会話のテンポがよくて面白くなりそう。ステータスウィンドウが、いちいち「(笑)」とかあおってくるのは斬新?
補足:30話あたりまで読み進んだ。少年漫画的な面白さがある。
気が付いたら小説の世界の、しかもヒロインをいじめるワキ役に転生していた。小説世界を楽しく傍観すべく作ったポップコーンで大もうけしたりしているうちに、いつの間にか物語の筋が変わり始め……。
絵も話も勢いのみって感じはあるが、そこがいい……のかな? 最初はよくある設定で読み続けるほどでもないかなーと思っていたが、「イケメンにポップコーンを詰める話」で気が変わった。妙にクセになるところがあるかも。
補足:ギャグのノリがメタに読者に話しかけるタイプで、かなり昔の少女マンガっぽい気がする。
引きこもりの青年が、異世界の少女に召喚獣として召喚される。彼が現実世界から持ち込んだ道具はすべて異常な力を発揮し、ライターは巨大な獣を焼き尽くし、乾電池は雷を呼び、絆創膏はどんな傷でも癒やすのだった。
紹介した中では一番異世界もののお約束どおりの作品だが、ギャグとシリアスのバランスがちょっと微妙。引きこもり青年の両親の描写が妙に重かったり、召喚士の少女が悪党に大怪我を負わされたり(でも絆創膏で治る)、笑っていいのか迷うことが多い。絵はすごい。
かつて異世界転生して世界を作った少女も、今は女手ひとりで娘を育てるおばさんに。そこへ異世界から昔の仲間が現れ、もう一度世界を救ってくれと頼むのだが、おばさんは断固拒否する。
ネタっぽいテーマなのに、話は意外と暗くて重い。テーマがネタ寄りなら物語もお笑いに徹しそうだが、ウェブトゥーンはあまりそういうお約束は守らないので、そのへんが予想外。
パッとしない女子高生の亜紀は、クラスの男子の顔面偏差値をつけているところを見つかって、バカにされる。その夜は眠れずに早朝学校に行ったところ、同級生の少女が窓から墜落して死に、現場にクラスいちのイケメン男子がいるところを目撃した。誰にも話さないよう頼まれた亜紀は、引き換えに「じゃあ、私とキスして」と迫る。
ヒロインのゲスい笑顔がとにかく印象に残る作品。悪人ではないけど、要所要所で不意にゲスい行動をするので、驚かされるというか、だんだんクセになってくるというか……。このヒロインがどうしても受け入れられない人以外にはオススメ。
女子高生の愛美は謎の少年にストーカーされていることに気がついた。その少年ヨハンは、物心つく前に監禁され、愛美を守るよう何者かに誘導されていたのだ。やがて、愛美を殺すよう誘導された者も現れる。
「強制的にストーカーさせられる」話ってはじめて読んだ気がする。今のところ面白さはまずまずぐらいだが、先が読めなくて気になる。SF的な要素はまったくなくて、何かの心理実験??
前科者ばかりを惨殺する連続殺人事件が起き、若い刑事が捜査することになる。彼の前に現れる一人の婦警。犯人は彼女だった。
婦警が犯人であることは隠されておらず、刑事がまったく気づかないのでヤキモキする。悪役たちの顔がとにかく濃い。魔女みたいな署長。
ヒロインは売れない女優の卵。あるとき誘拐されそうになり、謎の男に助けられる。ヒロインには記憶を封じている過去があった。その過去はあるカルト宗教団体と絡んでおり……。
いつも明るいヒロインが、過去に触れるキーワードを少しでも聞くと、とたんに異常行動をとりはじめる振れ幅が見どころ? 話はいまいち進まないけど、心理描写などでときどき妙なセンスを感じる(静止画でアニメーション表現みたいなものを狙ってる?)。
古代ギリシャ風の世界で、ある文明国が、金髪碧眼の好戦的な民族に襲われて滅亡してしまった。ヒロインは生まれつき半身が腫瘍に覆われており、そのせいで殺されずに住んだのだが、敵国に連れ去られお家騒動に巻き込まれることになる。
古代ギリシャ風って珍しいので、面白くなりそう……と思って読んでいるけど、今のところまだすごく面白くはなっていない。もう少し見守ってみたい。
補足:中途半端に終わったかなー。
主人公はサイコメトラーの刑事。その能力でさまざまな事件を解決してきた。とある連続殺人事件を捜査することになるが、その影に他の記憶能力者の存在が?
完結済み。きれいにまとまって終わった。ちょっと哀しいラスト。
先祖の宝アイレを求め、王女は剣奴の少年とともに冒険の旅に出る。
西洋風ファンタジーながら西遊記モチーフで、物語はほんと冒険してるだけなんだけど、70年代タツノコヒーローを彷彿とさせる、力の入ったポーズ(望月三起也風ともいえる?)が好きで読んでいる。ヒロインの王女の性格もちょっと面白いので、そこも見どころ。
補足:作画担当の体調不良で打ち切り的に終わってしまった。
最愛の弟子の願いで、魔法使いは魔王と戦い、封印と引き換えに絶命した。数百年後、弟子が魔法使いの頂点に立った頃、魔法使いは赤ん坊として復活する。前世の記憶はなく、使い魔が変身した老人に育てられるが……。
まだ始まったばかりだけど、絵もいいし、話もガッツリ泣かせにきそうな予感がする。「魔法使いラブ」ってタイトルはいかがなものかと思うが、主人公の名前が「ラブ」なのでしかたない? 各回のラストに現代が舞台らしいひとコママンガがあり、十中八九、本編と絡めてくると思うがどうなるか。
魔法や怪物が存在する現代に近い世界。主人公は飲み会で泥酔して、気がついたら「魔物専担部隊」に入隊させられていた。毎度、魔物が引き起こす奇妙な事件に立ち向かうはめに……。
ハガレン風の世界観で、エリア88風にスタートするファンタジーコメディ。気軽に楽しめる。
ライオンのボナは、獣人たちの村で一番強く、「アニキ」と呼ばれていたが、ある日人間の少女に一撃でのされてしまう。ボナは村の掟にしたがって少女を「アネキ」と呼び、彼女のいうとおりに村のならず者グループと大喧嘩を始める。
これ今のところ世界観がまったくわからない。獣人にまじって人間やエルフみたいなのも出てくるんだけど、どういう立ち位置なのか不明。バカだけど憎めない獣人たちの騒動を楽しめばいいのかな? ペンネームが気になる。
プータローのソク・ハンは就職してもすぐクビになる日々を送っていたが、たまたま、隣の親子を助けたことから巨大反社企業との戦いに巻き込まれる。彼は殺されても3日後に蘇る能力を使って、ヤクザたちと死闘を繰り広げる。
殺されても復活するからどんなムチャでもする主人公が、スカッとするアクションもの。とある有名人にそっくりのヨンハ先輩も最高。現在、第一シーズンが終わって、連載は前日談の「シーズン0」に移っており、さらにクロスオーバーの「テロ対復活」が始まっている(ただ、「テロ対」はスタッフが違っててノリが……)。脚本のチェヨンテクはハウスキーパーも担当。
掃除屋と呼ばれる特殊工作員Kの娘が、上級国民の息子たちに襲われ、死に追いやられた。復讐だ!
完結済み。読んでいる間は面白いけど、読み終わったらあまり印象が残らないという、ある意味アクションものの鏡のような作品。続編の「K2」は日本が舞台。
昔ヤクザ者だった老人が、さらわれた友人の娘を救うために、女私立探偵とコンビを組んで、人間狩りの島に向かう。
絵が達者で楽しみにしていたのだが、長期休載中。ヒロインの女探偵が一人で明るさ担当しているので、別行動になると一気に話が陰鬱になっていくのが難点。
山にキノコ狩りに行って毒キノコをなめて死にかけた主人公は、しゃべるスマホに救われる。そのスマホには大企業の社長の魂が乗り移っており、自分を殺した犯人を探す手伝いをしてくれたら、一生使い切れないほどの大金をあげるという。主人公は代理社長として大企業に乗り込むが……。
ギャグサスペンスもの。ギャグの切れがよくて、結構おすすめ。「ハゲしく光り輝く人たちの会」などハゲいじりが長々と続くので、それが嫌いな人にはおすすめできない。
補足:読了。最後まで面白かった。同作者の新作「実は魔法だった件」がスタートしている。
鬼頭武は平凡な大学生だったが、彼女との初体験寸前に窓から特殊部隊が突入してきた。彼は突然変異で誕生した超精子人間なので、相手に大ケガさせるおそれがあるのだという。こうして政府の秘密組織にスカウトされた武はスーパーヒーローSPERMANとなり、行く手に待つのは怪人、賢者団、宇宙人!
タイトル通りの下ネタギャグマンガ。主人公の真面目な性格?のおかげで、案外いやらしさなく読める……かな? 主な敵の賢者団は純潔を守って超能力を得ようとする人たち(このネタ、ワールドワイドなんだ)。毎度安定してしょうもない話が繰り広げられ、まさかの第4シーズンに突入。
補足:同作者の「マンナラスマナラ~魔法の呪文~」がNetflixでドラマ化とのこと。オシャレな恋愛もので、SPERMANの10年ほど前の作品らしい。ここから下ネタギャグに転向したのかと思うと趣深い。
https://manga.line.me/product/periodic?id=Z0002006
https://www.netflix.com/jp/title/81016276
これで、80本すべて終わりです。面白そうな作品は見つかりましたか? イケメンという単語をこんなに入力したのは生まれてはじめてです。ウェブトゥーンは公式のタイトルやあらすじを見てもよくわからなくて、自分好みを探すのがなかなか大変。いくらかでもお暇つぶしの助けになれば幸いです。
それではよいお年を!